Excelで同じボタンを何度も探しているなら、クイックアクセスツールバーを整えるだけで操作がかなり楽になります。よく使う機能を画面上部へ登録し、ワンクリックやキーボードで実行できるようにしましょう。この記事では、私がおすすめする設定と追加手順、上手く設定できない場合の確認ポイントまで分かりやすく紹介します。
結論:よく使う5~8個を登録してAltキーで呼び出しましょう
クイックアクセスツールバーは、Excelのタイトルバー付近にある小さなボタンの並びです。登録した機能はリボンのタブを切り替えずに使えます。マウス操作を減らしたい場合は、使用頻度が高く、リボンの奥にある機能を優先して登録するのがコツですね。
一方、「保存」「元に戻す」「やり直し」は、それぞれCtrl+S、Ctrl+Z、Ctrl+Yで操作できます。ショートカットキーを使える方はこれらを外し、別の機能へ場所を譲ると効率的です。
Excelに登録したいおすすめ機能
1.値の貼り付け
数式ではなく計算結果だけを貼り付けたいときに便利です。右クリックメニューから貼り付け方法を毎回選ぶ手間を減らせます。集計表から報告用の表へ数値だけ移す仕事が多い方には、特におすすめですよ。
2.書式のコピー/貼り付け
セルの色、罫線、表示形式などを別のセルへコピーできます。表の見た目をそろえる場面が多い場合に役立ちます。複数箇所へ続けて適用したいときは、通常のボタンをダブルクリックする方法も覚えておきましょう。
3.ウィンドウ枠の固定
長い表をスクロールしても見出しを表示したままにできます。「表示」タブまで移動する回数が多い方に向いています。ただし、固定位置は現在選択しているセルによって変わるため、実行前にセルの位置を確認してください。
4.書式のクリア
コピーや入力を繰り返してセルの色や表示形式が崩れたとき、不要な書式をまとめて取り除けます。セル内の値まで消す「すべてクリア」と間違えないよう、登録するコマンド名をよく確認しましょう。
5.印刷プレビューと印刷
印刷前のページ分割や余白をすぐに確認できます。印刷業務が多い場合に便利ですが、確認画面を出さず印刷する「クイック印刷」は誤操作につながりやすいため、私は「印刷プレビューと印刷」をおすすめします。
業務に合わせて追加したい機能
- 昇順・降順:名簿や売上一覧の並べ替えが多い場合に便利です。
- フィルター:一覧表から条件に合う行を探す作業を短縮できます。
- 行の挿入・行の削除:表のメンテナンスを頻繁に行う方に向いています。
- 名前を付けて保存:元ファイルを残して別名で保存する仕事に便利です。
- オブジェクトの選択:図形や画像が多いシートで選択作業をしやすくできます。
クイックアクセスツールバーを設定する手順
コマンドを一覧から選び、並び順まで調整する基本手順です。Microsoft 365やExcel 2021などでは、表示名や位置が少し異なる場合があります。
- Excelを開き、画面左上の「ファイル」をクリックします。
- 左側メニューの下部にある「オプション」をクリックします。
- 「Excelのオプション」が開いたら、「クイックアクセスツールバー」を選びます。
- 「コマンドの選択」を「すべてのコマンド」に変更します。
- 左側の一覧から登録したいコマンドを選択します。
- 中央の「追加」をクリックし、右側の一覧へ移動させます。
- 右側の上下矢印を使い、使いやすい順番へ並べ替えます。
- 「OK」をクリックして設定を保存します。
左側の一覧は数が多いため、コマンド名の先頭文字をキーボードで入力すると近い位置へ移動できます。似た名前の機能もあるので、追加後にテスト用のシートで動きを確認すると安心ですね。
もっと早く追加する方法
目的のボタンがリボン上に見えている場合は、Excelのオプションを開かなくても登録できます。
- 登録したい機能があるリボンのタブを開きます。
- 目的のボタンを右クリックします。
- 「クイックアクセスツールバーに追加」をクリックします。
- 画面上部にボタンが追加されたことを確認します。
不要になったボタンは、クイックアクセスツールバー上で右クリックし、「クイックアクセスツールバーから削除」を選べば外せます。機能を削除してもExcel本体から消えるわけではないので、気軽に入れ替えて大丈夫ですよ。
ボタンの順番と表示位置を整えるコツ
Windows版のデスクトップアプリではAltキーを押すと、各ボタンに番号や文字のキーヒントが表示されます。左端のボタンほど小さい数字で呼び出しやすいため、毎日使う機能を左側へ移動しましょう。
- 1~3番目:1日に何度も使う機能
- 4~5番目:表の編集や確認で使う機能
- 6番目以降:印刷や保存など、特定のタイミングで使う機能
ボタンを増やしすぎると、目的のアイコンを探す時間が増えてしまいます。まずは5個程度から始め、多くても8~10個ほどに絞るのがおすすめです。種類ごとに分けたい場合は、設定画面にある「区切り」を追加すると見分けやすくなります。
表示位置を変えたい場合は、ツールバー右端のメニューや右クリックメニューから「リボンの下に表示」または「リボンの上に表示」を選択します。見つけやすさを優先するならリボンの下、ワークシートの表示領域を広く取りたいならリボンの上が使いやすいですね。
上手くいかない場合のチェックポイント
追加したいコマンドが一覧にない
「コマンドの選択」が「基本的なコマンド」になっていると、表示される機能が限られます。「すべてのコマンド」へ変更して探してください。リボンにある機能なら、対象ボタンを右クリックして直接追加する方法も試しましょう。
Alt+数字で別の機能が動く
番号は固定ではなく、ツールバーの左から順に割り当てられます。ボタンを追加、削除、並べ替えすると番号も変わります。Altキーを一度押し、画面に表示されたキーヒントを確認してください。なお、この呼び出し方は主にWindows版デスクトップアプリ向けで、Mac版やブラウザ版では操作や対応状況が異なります。
設定が別のパソコンに反映されない
クイックアクセスツールバーの設定は、利用環境によっては同じアカウントでサインインしても自動でそろわないことがあります。Excelのオプションにある「インポート/エクスポート」からユーザー設定を保存し、別のパソコンで読み込む方法があります。ただし、読み込みによって既存のリボン設定も置き換わる場合があるため、現在の設定を先に書き出しておくと安心です。
特定のファイルだけ表示が違う
設定画面の対象が「すべてのドキュメント」ではなく、開いているブックになっていないか確認しましょう。全ファイルで使う機能は共通設定へ、特定のブック専用マクロなどはそのブック側へ登録すると整理しやすくなります。
ボタンがグレーで押せない
コマンドによっては、セルや図形などの対象を選択しているときだけ使用できます。また、セルの編集中、シートの保護中、読み取り専用の状態では実行できない機能があります。Escキーで編集状態を解除し、対象を選び直してから確認してください。
設定を元に戻したい
「ファイル」→「オプション」→「クイックアクセスツールバー」と進み、「リセット」から初期状態へ戻せます。リボンを含むすべてのユーザー設定をリセットする項目もあるため、実行前に対象範囲を確認しましょう。
さらに時短できるExcelの豆知識
クイックアクセスツールバーと定番ショートカットを使い分けると、登録するボタンを少なくできます。次の操作はキーボードで覚えておくと便利ですよ。
- Ctrl+S:上書き保存
- Ctrl+Z:直前の操作を元に戻す
- Ctrl+Y:操作をやり直す、または直前の操作を繰り返す
- Ctrl+1:セルの書式設定を開く
- Ctrl+Shift+L:フィルターの設定と解除
- Ctrl+Alt+V:形式を選択して貼り付けを開く
- F4:直前の操作を繰り返す。数式編集中は参照方法を切り替える
最初から完璧な構成にする必要はありません。まずは繰り返し使っている機能を1つ登録し、Altキーで呼び出してみましょう。作業内容に合わせて少しずつ入れ替えることが、使いやすいクイックアクセスツールバーを作る近道です。
