Excelでデータを絞り込むたびに、列見出しの▼を開いてチェックを付け外ししていませんか。項目が多い表では、フィルター操作だけでも意外と時間がかかりますよね。そんなときに便利なのがスライサーです。部署、担当者、商品、月などをボタン感覚で選ぶだけで、表やピボットテーブルをすばやく絞り込めます。

結論:スライサーは[挿入]タブから追加し、ボタンをクリックして絞り込みます

表またはピボットテーブル内をクリックし、[挿入]→[スライサー]→絞り込みたい項目にチェック→[OK]です。あとは表示されたボタンをクリックするだけで絞り込めます。複数選択は[複数選択]ボタン、解除は右上の[フィルターのクリア]ボタンを使いましょう。

スライサーには、残念ながら標準で割り当てられた専用ショートカットキーはありません。ただし、一度作ればマウス操作だけで直感的に絞り込めるため、毎日同じような集計をする仕事では大きな時短になります。

Excelの表にスライサーを追加する手順

通常のセル範囲にスライサーを付ける場合は、先にデータをテーブル化しておく必要があります。すでにテーブルになっている場合は、次の手順の3番から進めてください。

  1. 見出しを含むデータ範囲内のどこか1つのセルをクリックします。
  2. [挿入]タブ→[テーブル]をクリックします。ショートカットならCtrl+Tでも作成できます。
  3. 表示された範囲を確認し、見出しがある場合は[先頭行をテーブルの見出しとして使用する]にチェックを入れて[OK]をクリックします。
  4. 作成したテーブル内のセルをクリックします。
  5. リボンの[テーブル デザイン]タブを開き、[スライサーの挿入]をクリックします。Excelのバージョンによっては[テーブル デザイン]ではなく[テーブル]と表示されます。
  6. 絞り込みに使いたい列名にチェックを入れます。たとえば、担当者、部署、商品名、ステータスなどです。
  7. [OK]をクリックすると、シート上にスライサーが表示されます。

スライサーはシート上で自由に移動できます。表の右側や上側など、クリックしやすく表を邪魔しない場所に置くと使いやすいですよ。

スライサーでデータを絞り込む使い方

スライサーに表示される項目は、それぞれが絞り込み用のボタンです。クリックした項目だけを表示し、それ以外の行を非表示にできます。

  1. スライサー内の表示したい項目を1つクリックします。
  2. テーブルでは、選んだ項目に合うデータだけが表示されます。
  3. 別の項目に切り替えたいときは、その項目をクリックします。
  4. 絞り込みをすべて戻したいときは、スライサー右上にある漏斗マークに赤い×が付いた[フィルターのクリア]をクリックします。

たとえば[部署]スライサーで営業部を選び、[ステータス]スライサーで対応中を選ぶと、営業部かつ対応中のデータだけに絞り込めます。複数のスライサーを組み合わせると、条件を細かく指定できて便利です。

複数の項目を同時に選ぶ方法

通常はボタンをクリックすると、選択内容が1つに切り替わります。複数の担当者や複数の商品を選びたい場合は、スライサー右上の[複数選択]ボタンを使いましょう。

  • スライサー右上の[複数選択]ボタンをクリックします。
  • 表示したい項目を順番にクリックします。
  • 選んだ項目がすべて選択状態になり、該当するデータが表示されます。
  • 選択を終えるときは、もう一度[複数選択]ボタンをクリックします。

キーボード操作に慣れている場合は、Ctrlキーを押しながら項目をクリックしても複数選択できます。数個だけ追加したいときはこちらが手早いですよ。

ピボットテーブルにスライサーを追加する手順

売上集計や件数集計など、ピボットテーブルを使っている場合もスライサーは特に便利です。レポートフィルターより見た目が分かりやすく、共有するファイルにも向いています。

  1. ピボットテーブル内のセルをクリックします。
  2. [ピボットテーブル分析]タブを開きます。
  3. [スライサーの挿入]をクリックします。
  4. 絞り込みに使いたいフィールド名にチェックを入れます。
  5. [OK]をクリックします。
  6. スライサーの項目をクリックして、集計結果が切り替わることを確認します。

日付を月や期間で絞り込みたい場合は、[ピボットテーブル分析]タブの[タイムラインの挿入]も便利です。年、四半期、月、日単位で期間を選べるため、月次売上や週次の進捗管理で役立ちます。

スライサーを見やすく整える設定

項目数が多いスライサーは、縦に長くなって見づらいことがあります。サイズや列数を変えると、コンパクトで押しやすいレイアウトにできます。

  1. スライサーの外枠をクリックして選択します。
  2. [スライサー]タブを開きます。
  3. [ボタン]グループで高さや幅を調整します。
  4. [列]の数を2や3に変更すると、項目を横方向にも並べられます。
  5. [スライサーのスタイル]から色やデザインを選びます。
  6. 必要に応じて、[スライサーの設定]から見出しの表示や並べ替えを調整します。

スライサーの見出しは、何を絞り込むボタンなのか伝わる名前にしておくと親切です。[スライサーの設定]で[スライサーのキャプション]を変更すれば、列名とは別の分かりやすい名称を表示できます。

複数のピボットテーブルを1つのスライサーで連動させる方法

同じ元データから作った複数のピボットテーブルなら、1つのスライサーでまとめて絞り込めます。売上表と商品別グラフを同時に切り替えたいときに便利です。

  1. スライサーをクリックして選択します。
  2. [スライサー]タブ→[レポート接続]をクリックします。
  3. 連動させたいピボットテーブルにチェックを入れます。
  4. [OK]をクリックします。
  5. スライサーの項目をクリックし、複数のピボットテーブルが同時に変わるか確認します。

ただし、元データやピボットキャッシュが異なるピボットテーブルは、[レポート接続]の一覧に表示されないことがあります。その場合は、同じ元データを基にピボットテーブルを作り直す必要があります。

スライサーで絞り込みができない場合のチェックポイント

[スライサーの挿入]が表示されない・押せない

  • 通常の範囲に追加しようとしている場合は、先にCtrl+Tでテーブル化してください。
  • ピボットテーブルの場合は、ピボットテーブル内のセルを選択してから[ピボットテーブル分析]タブを開いてください。
  • 古いExcelのバージョンではスライサー機能が利用できない場合があります。デスクトップ版Excelで開いて確認しましょう。
  • ブックやシートが保護されていると、オブジェクトの追加や編集ができないことがあります。必要なら保護を解除してください。

追加したのに項目が表示されない・一部が薄くなる

  • ほかのスライサーやフィルターですでに絞り込まれている可能性があります。各スライサー右上の[フィルターのクリア]をクリックして、条件をいったん解除してください。
  • テーブルのデータに空白セルがあると、空白という項目が表示されます。不要なら元データを補完しましょう。
  • データを追加したのに新しい項目が出ない場合は、テーブル範囲に追加行が含まれているか確認します。テーブルの右下をドラッグして範囲を広げるか、テーブルの直下にデータを入力してください。
  • ピボットテーブルでは、元データを更新した後に[ピボットテーブル分析]→[更新]をクリックしてください。ショートカットはAlt+F5です。

[レポート接続]で別のピボットテーブルを選べない

  • 2つのピボットテーブルの元データが同じか確認してください。
  • コピー元とは別のデータ範囲から作成したピボットテーブルは連動できないことがあります。
  • 確実に連動させたい場合は、最初のピボットテーブルをコピーして作成すると設定しやすいです。

最後に覚えたいExcel時短ワザ

スライサーと一緒に覚えるなら、まずCtrl+Tのテーブル化がおすすめです。テーブルにしておくと、行を追加したときに書式や数式が引き継がれやすく、フィルターやスライサーも使いやすくなります。

また、ピボットテーブルの数字が最新ではないと感じたら、ピボットテーブル内を選択してAlt+F5で更新しましょう。ブック内のすべてのデータ接続やピボットテーブルを更新したいときはCtrl+Alt+F5が便利です。

スライサーは、複雑な条件を誰でも迷わず操作できるようにする機能です。自分の集計作業だけでなく、同僚に渡す管理表にも追加しておくと、フィルターの設定ミスを減らしながら作業をスムーズに進められますよ。

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