Excelファイルを共有したのに「他のユーザーによってロックされています」「編集のためにロックされています」と表示され、排他状態で開かれてしまうと困りますよね。私も、急いで修正したい時に限って編集できず、確認作業が止まることがあります。
先に結論をお伝えすると、Excelの同時編集はOneDriveまたはSharePoint上に保存した.xlsx形式のファイルを、対応するExcelアプリまたはExcel for the webで開くのが基本です。社内共有フォルダーやPC内のファイルでは、排他ロックになることがあります。
結論:同時編集できない排他状態は保存場所・形式・開き方を確認します
まずは、次の3点を確認してください。ここが整っていないと、何度共有し直しても同時編集は始まりません。
- 保存先がOneDriveまたはSharePointになっている
- ファイル形式が.xlsx、.xlsm、.xlsbのいずれかで、古い.xls形式ではない
- 共有相手に「編集可能」の権限を付けている
なお、Excelの共同編集は、同じセルを同時に変更する用途には向きません。誰かが編集中のセルは、ほかの人が編集できないことがあります。別のセルや別のシートを分担して作業すると、ぶつかりにくくなりますよ。
最短手順:OneDriveまたはSharePointで同時編集を設定する方法
ファイルがPCのデスクトップ、ダウンロード、社内のネットワークドライブなどにある場合は、OneDriveまたはSharePointへ移動して共有しましょう。
- Excelで共有したいブックを開きます。
- 画面左上の[ファイル]をクリックします。
- [名前を付けて保存]をクリックします。
- 保存先で[OneDrive]または会社の[SharePoint]を選びます。
- ファイルの種類が[Excel ブック(*.xlsx)]になっていることを確認して、[保存]をクリックします。
- Excel画面右上の[共有]をクリックします。
- 共有相手のメールアドレスを入力するか、[リンクのコピー]を選びます。
- リンク設定で[編集を許可する]をオンにして、[送信]または[コピー]をクリックします。
共有した相手には、ブラウザーで開く方法とExcelアプリで開く方法があります。トラブルが起きている時は、まずExcel for the webで開いてもらうのがおすすめです。インストール済みアプリのバージョン差や同期遅延の影響を受けにくいためです。
「編集のためにロックされています」と出た時の解除手順
排他ロックの原因で多いのは、ほかの人がファイルを開いたままにしているケースです。編集していなくてもExcelを開いたままだと、ロックが残ることがあります。
- 表示されたメッセージに、ロックしているユーザー名が出ていないか確認します。
- 該当する人に、Excelファイルを保存して閉じてもらいます。
- 閉じた後、1〜2分待ってから自分のExcelを閉じます。
- エクスプローラーからファイルを直接開かず、OneDriveまたはSharePointのブラウザー画面からファイルを開きます。
- [ブラウザーで開く]または[デスクトップアプリで開く]を選び、編集できるか確認します。
相手が退席中で確認できない場合は、SharePointまたはOneDriveのブラウザー画面でファイルを開いてみてください。ブラウザーで編集できるなら、Excelアプリ側の同期やサインインに問題がある可能性が高いです。
共有相手が編集できない時に確認する権限設定
「表示はできるのに入力できない」「閲覧専用になる」という場合は、共有リンクが閲覧専用になっているかもしれません。
- OneDriveまたはSharePointをブラウザーで開きます。
- 対象のExcelファイルの右側にある[…]をクリックします。
- [アクセス許可の管理]または[アクセスの管理]をクリックします。
- 共有相手または共有リンクの設定を確認します。
- 権限が[表示可能]なら、[編集可能]に変更します。
- 変更できない場合は、ファイルの所有者またはSharePointサイトの管理者に編集権限を依頼します。
会社のSharePointでは、フォルダー単位で権限が制限されていることがあります。個別の共有リンクだけでは変更できない場合もあるため、その時は保存先フォルダーの権限も確認しましょう。
うまくいかない場合のチェックポイント
ファイルが古い.xls形式になっている
.xls形式は古いExcel形式で、共同編集に対応していません。Excelでファイルを開き、[ファイル]→[名前を付けて保存]からExcel ブック(*.xlsx)として保存し直してください。
社内共有フォルダーやNASに置いている
Windowsの共有フォルダー、ファイルサーバー、NAS上のExcelは、基本的に従来の排他制御になりやすいです。複数人で同時に編集したいファイルは、OneDriveまたはSharePointへ移動しましょう。ファイルサーバー上で無理に運用すると、上書きや競合の原因になります。
Excelの自動保存がオフになっている
OneDriveまたはSharePointに保存しているのに反映が遅い場合は、Excel画面左上の[自動保存]がオンか確認してください。自動保存がオフでも共同編集できる場合はありますが、変更の反映が遅れたり、保存忘れが起きたりしやすくなります。
OneDriveが同期エラーになっている
タスクバー右下の雲のアイコンをクリックし、「同期が保留中」「サインインが必要」「エラー」といった表示がないか見てください。同期エラーがある時は、OneDriveにサインインし直し、エラー内容を解消してからExcelを開き直します。
Excelアプリのサインインアカウントが違う
会社のSharePointを使う場合、Excelアプリにも会社アカウントでサインインしている必要があります。Excelの[ファイル]→[アカウント]を開き、OneDriveやSharePointの共有に使っているアカウントと同じか確認しましょう。
ロック用の一時ファイルが残っている
PCの共有フォルダーで運用している場合、ファイル名の先頭に「~$」が付いた小さな一時ファイルが残り、ロックが続くことがあります。全員がExcelを閉じたことを確認したうえで、対象フォルダーにある「~$ファイル名.xlsx」のようなファイルを削除すると直る場合があります。ただし、誰かが実際に開いている最中に削除すると保存トラブルにつながるため、必ず利用者を確認してから作業してください。
チェックアウトが必要なSharePointライブラリになっている
SharePointの設定で「チェックアウトが必要」が有効だと、共同編集ではなく一人ずつの編集になることがあります。ファイルの[…]メニューに[チェックアウト]や[チェックイン]が表示される場合は、サイト管理者に設定を確認してもらいましょう。
同時編集時に競合を減らす時短ワザ
共同編集では、作業ルールを少し決めるだけで修正のやり直しを減らせます。
- シートごとに担当者を分ける:同じ表を触るより、担当シートを分けるほうが安全です。
- 入力欄だけ色を付ける:入力セルを薄い色で統一すると、誤って数式セルを消しにくくなります。
- コメント機能で依頼を残す:セルを右クリックして[新しいコメント]を使うと、メールやチャットを探す時間を減らせます。
- 変更履歴を確認する:OneDriveやSharePointではバージョン履歴から以前の状態を確認できます。大きく崩れた時も、慌てて上書き保存を繰り返さなくて大丈夫です。
- セル編集を確定する:セルに入力した後は、Enterキーで確定してから次の作業に進みましょう。入力途中の状態では、ほかの人がそのセルを編集できません。
Excelの共有で排他になる時は、まず「OneDriveまたはSharePointにあるか」「.xlsx形式か」「編集権限があるか」を確認してください。この3点をそろえたうえでブラウザーから開けば、多くの同時編集トラブルはスムーズに切り分けできますよ。
